スマート自動入札は基本的に、よりシンプルな形となりました。これまでの使い勝手から大幅に変更された訳ではなく、どちらかと言えばマイナーチェンジで、新しく覚えるべき点が増えたというよりも、よりシンプルな形となったことで広告運用を身近に、シンプルなものにとのGoogleの狙いが感じられるものとなっています。 そこで具体的な変更点をいくつかご紹介します。
これまでGoogleリスティング広告のスマート自動入札では、下記の4つの入札戦略が用意されていました。 ・コンバージョン数の最大化 ・目標コンバージョン単価 ・コンバージョン値の最大化 ・目標広告費用対効果 これはコンバージョン数か、あるいはコンバージョン値を求めるかの大きな枠組みがあり、さらにそれぞれ分類されることで企業の求める広告運用を手助けしてくれるものでした。 しかし今後は下記の2種類の入札戦略のみになります。 コンバージョン数の最大化 コンバージョン値の最大化 4種類から2種類に、まさに「シンプル」になったことが伺えるのではないでしょうか。
任意機能にはなりますが、引き続き、目標コンバージョン単価や目標広告費用単価の設定が可能ですので、ご安心下さい。
スマート自動入札はよりシンプルなものになりましたが、変化したことでデメリットはないのか危惧する声もあります。そこで実際、デメリットはないのか、様々な点からみてみるとしましょう。
4種類から2種類に、よりシンプルになったスマート自動入札ですが、これまで選択できた「目標コンバージョン単価」、「目標広告費用対効果」の二つの入札戦略は、当面は選択が可能です。近い将来、選択できなくなるとGoogleがアナウンスしていますので、いずれは新しい枠組みである2種類のみの利用となりますが、当面は引き続き選ぶことができますので、急な広告戦略の変更を強いられたり、慣れていない操作でストレスを感じることもありません。
スマート自動入札の設定の変更が有効になった場合、事前に知らせてくれるので安心です。決して知らない間に勝手に変更が有効になっていることはなく、変更を把握できますので自動入札が変更されたからといって、広告戦略に勝手に手を加えられることもなければ、自らが把握していないところで勝手に進むこともありません。
これまでスマート自動入札を利用していた人にとっては、急な変更は少なからず戸惑いがあったり、そもそもなぜ変更するのかという疑問もあるのではないでしょうか。しかしGoogleとしても目的があるからこそ仕様を変更しました。ではその目的とは何か、いくつかご紹介しましょう。
スマート自動入札をシンプルなものにすることで、自動入札の操作ではなく、広告運用に力を入れてもらいたいとの狙いがあります。これまでのスマート自動入札も、決して操作性の困難なものではありませんでした。しかし、設問に対してどうするのか、あるいは設定方法等に四苦八苦したり、多くのリソースを割いてしまうケースも見受けられました。すると、本来の目的である広告運用が疎かになってしまいます。しかし自動入札をシンプルとしたことで、スマート自動入札の操作性ではなく、広告運用そのものにリソースを割けるようになる、あるいは割いてもらいたいとのGoogleの狙いがあります。
より多くの人に利用しやすい環境構築も狙いの一つです。これまでスマート自動入札を利用していた人にとっては、変化に戸惑う部分もあるかもしれません。しかし、これからリスティング広告を新たに始める人、スマート自動入札にチャレンジしようとする新規利用者もいます。そのような新規利用者が利用しやすいための環境を整え、より多くの人にリスティング広告を活用してもらいたいとの狙いも見て取れます。
Googleリスティング広告の自動入札の変化は、決して利用者の意向を無視したものではなく、利用者がより利用しやすい環境のためのものです。変更されたことに対しての戸惑いもあるかもしれませんが、長い目で見た時、この変更は更なる効率化のためのものだと気付くはずです。
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