2021年6月、Yahoo!にて提供されているディスプレイ広告の年齢、および性別ターゲティングの仕様が変更されるとのアナウンスがありました。新しい仕様がどのようなものなのか、これまでからの変更点・注意点等についてを解説します。
Yahoo!のディスプレイ広告の新仕様では、年齢制限がより細分化される点、そして推定ユーザーの設定機能の提供が終了することがアナウンスされました。それぞれについて、より細かく見てみるとしましょう。
13歳から14歳の区分が禁止になった
まず大きな変更点として年齢レンジの変更が挙げられます。
それまでの最低年齢は13歳から、最低年齢レンジは13歳から14歳でしたが、この年齢層は廃止。13歳~14歳、15歳~17歳、18歳~19歳の年齢レンジは、新仕様では15歳~19歳となり、13歳、14歳は廃止となりました。そのため、YDAにて指定できる年齢の範囲は15歳以上となりました。それまで13歳~14歳のレンジをメインターゲットにしていた場合、少々勝手が悪くなってしまったと感じるかもしれません。特に10代に関しては、それまでの3つのレンジが、新仕様では1つだけとなってしまいました。
推定ユーザー指定機能は終了
推定ユーザーの指定機能も終了となります。それまでYDAでは年齢・性別のターゲティングに置いて、特定の年齢・性別を推定し、広告を配信していましたが、こちらに関しては2021年の10月にて提供終了。その後は推定ユーザーを含んだターゲットに対して広告が配信される新仕様へと移行します。これにより、ミスマッチの減少が期待できますが、想定外のユーザーへの訴求力は低下することが懸念されます。
ディスプレイ広告が新しい仕様となることで、いくつかのメリットがありますので、いくつかご紹介しましょう。
30代以降のカテゴリーが二つになった
旧仕様では、年齢レンジは若年層ほど細分化されていました。10代は3つ、20代は2つでした。しかし新仕様では、10代が1つ、20代が3つ、そして30代以降は2つとなりました。それまで30代から60代までは10歳区切りのレンジしか用意されていませんでしたが、新仕様では30歳から34歳、35歳から39歳と、前半と後半でのレンジが用意されます。それまでは30代、40代と一括りでしたが、30代前半と後半とでは、消費動向等は異なります。そのため、仕様変更後はよりピンポイントな広告配信が可能になります。
変更手順がシンプル
新仕様に変更されますが、変更手順はシンプルです。旧仕様から新仕様への変更は編集画面にて簡単に行えます。つまり、どこかに何らかの形で申請する必要もなければ、審査を必要とするものでもありません。あくまでも自身の手元の操作にて新仕様へと移行することが可能です。
より確かなターゲットを見越した運用が可能になる
より細かい区分となることで、ターゲティングもまた、細かいものになります。特に消費意欲が高いとされている20代に関しては3つのレンジとなりました。20代は前半、中盤、後半で大きく価値観が変わる年代。それまでは2つのレンジで提供されていましたが、3つとより細かくなりました。また、20代だけではなく、30代以降もそれまでの1つから2つへとレンジが拡大されたことで、これまでよりも細やかなターゲティングによる広告戦略が可能になります。
新仕様となったディスプレイ広告では、いくつか注意点が必要です。
これらもまた、把握しておきましょう。
パフォーマンスレポート
新仕様へと切り替えたタイミング次第では、新仕様と旧仕様のレポートが混ざってしまう可能性があります。ディスプレイ広告の新仕様は2021年6月9日より開始されていますが、旧仕様への変更は強制ではありません。旧仕様は2021年10月までは提供されますので、ギリギリまでそのままでという人もいれば、すぐに変えてしまった人もいるかと思いますが、変えたタイミングによってはレポートが少々見にくくなってしまう点は気を付けましょう。
入札価格調整比率
入札価格もまた、仕様が変わります。旧仕様のレンジは新仕様に引き継がれるのですが、ここでは入札価格調整率の低い方から適用される形となり、推定ユーザーへの入札価格調整率に関しては変換の対象ではありません。
型式変換後は設定を戻すことはできない
旧仕様から新仕様への変更は手元の操作で可能なのですが、一度旧仕様から新仕様に変更した場合、旧仕様に戻すことはできません。旧仕様は2021年の10月まで利用が可能で、その後は新仕様となりますので、いずれは新仕様での運用を求められるのですが、できる限り旧仕様のままがいいという人は、興味本位で一度新仕様に変更してしまうと旧仕様に戻せないので気を付けましょう。
ディスプレイ広告の新仕様で効果的な広告配信を
Yahoo!のディスプレイ広告の新仕様は、より細やかなターゲティングが可能になりました。メリットも多々ありますが、一方では2021年10月の提供終了までは、旧仕様のままという選択肢もあります。一度新仕様に変更すると旧仕様に戻すことができなくなりますので、新仕様にするタイミングをよく考えながら、より効果的な広告戦略を考えましょう。
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