Googleではリスティング広告を含めた広告運用に関してMUGENと呼ばれるフレームワークを推奨しています。それまでGoogleではhagakure、GORINと推奨しきたのですが、これらをベースにさらなる飛躍のために生まれたMUGEN。その特徴やメリット・注意点についておさらいしておきましょう。
MUGENはhagakure、GORINをベースに生まれた新しいフレームワークです。これからの広告運用に於けるアカウント設計概念として2019年、Googleよりアナウンスされました。MUGENは入札戦略、リーチ、広告品質の3つにて構成されている点が特徴ですが、それぞれ何を意味するものなのか見てみるとしましょう。
入札戦略に関してはGORINと似ていますが、MUGENならではな点として成果のみならず、プロセスの部分も評価します。それらを元に、6つ用意されているスマート自動入札を推奨しています。
・データドリブンアトリビューション+スマート自動入札
・目標インプレッションシェア
・クリック数の最大化
上記3つの要素を重視し、そのためにどのようなプロセスが大切なのかを定義しています。
GORINでもリーチの項目はありますが、MUGENのリーチとは少々特性が異なります。MUGENではIMP獲得のためと定義しています。そのため、DSA(動的検索広告)が推奨されています。指定されたwebサイトのURLからキーワードを自動生成し、該当ページへとアクセスさせる広告を表示させます。手動では難しいとされていた検索語句への広告表示も可能とします。但し、自動であるがため予期せぬキーワードで広告が表示される点が懸念されていますので、目視も重要となります。
MUGENではレスポンシブ検索広告を推奨しています。テキスト広告よりも文章を多く設定できる点や検索キーワードとの関連性の高い広告配信が可能です。また、学習機能により、効果の高い組み合わせを習得・配信が可能なことから、より大きな効果が見込める点も特徴です。
Google推奨設計であるMUGEN。そのメリットをご紹介します。
広告事業は長く継続していると、訴求が次第に特定層のみに偏ってしまいがちです。しかし、MUGENを活用することでこれまでにアプローチできていなかったターゲットへの訴求を可能とします。新しいクエリが常に生まれている業界ですが、MUGENを活用することでクエリ発掘にも期待が寄せられます。広告展開も様々なスタイルがありますが、これまではどうしても自社の想定するターゲットに対しての訴求が肝とされていました。アクセスしてもらうためには興味を持っている層への訴求が良いとされているからです。しかし、MUGENの場合、これまでカバーしていない層への訴求も可能となりますので、ビジネスの可能性を広げてくれることでしょう。
これまでに訴求できない層への訴求を可能とすることから、ワンランク上のビジネス展開が可能となります。いわばより可能性を広げるポテンシャルを秘めているMUGEN。活用することで、それまでにないビジネスが可能です。これまでは自社では無理だと諦めていたことも、MUGENの活用により、チャレンジできる可能性があります。
これまでにない大きな可能性を秘めているMUGENですが、活用にあたっての注意点がいくつかある点も覚えておきましょう。
MUGENの活用にあたっては、hagakureからGORIN、そして3Aまでの流れを汲んだアカウントである必要があります。MUGENはそれらをベースにした有効施策となっていますので、MUGENをと考えているのであれば、まずはhagakureやGORINの導入から考える必要があります。
MUGENは現状打破よりも、よりステップアップするための施策です。つまり、弱点の克服よりも更なる飛躍のためのものなので、現状の目標をある程度クリアしており、新しいものをと考えているグループ向けです。
MUGENは今後さらなる成長が見込まれていますが、MUGENだけに頼るのではなく、クエリの除外など多少人間の手による作業も求められます。この点は今後より精度が高くなり、人間の手が不要になっていくことが予想されますが、まだまだ手作業が求められる部分もあります。
MUGENを効果的に活用するためには、多くのデータが必要です。少ないデータと多くのデータでは、出された答えの信用性も異なります。そのため、これまでにある程度データが蓄積されている方がMUGENを有効活用できるでしょう。
Googleが推奨するMUGENという考え方は、それまでのhagakureやGORINの流れを汲んでいるものなので、これらの環境にあった場合、決して大きな違和感を覚えることはないでしょう。むしろそれらの延長線上にある考え方ですので、hagakureやGORINからさらに飛躍をと考えているのであれば、MUGENの活用を是非前向きに検討してみてください。
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